Wikipediaの記事で茂木 健一郎と僕が同じ高校卒で大学の学部も一緒だということがわかって、ちょっとびっくり。
そうはいうものの、彼のこのインタビュー「バブルはひらめき、脳科学で読み解く経済危機」はちょっといただけない。
経済のバブルと神経のひらめき(彼の言う「アハ体験」)を一緒にするなんて、「要するに自分の研究のPRをしたかったのでしょう?」って感じです。
経済学は人間の行動についての学問なので、心理学や脳の研究が関係するのはわかります。また脳のような複雑な組織の管理方法から、経済学に対する示唆があることも推測されます。
ならばそっちの方を話せばいいのにね。
日本マスメディアの数ある問題のうちのひとつとして、コネクションの少なさがあるように思います。良くマスコミに登場する人に、すぐに専門外のコメントを言わせています。昔の話ですが、オーム真理教事件のときにテレビに登場した数人のオームウォッチャーが、その後もなぜか居座って、関係のないニュースの論評までするようになってしまい、レギュラーになってしまいました。
各事件や各話題に最適な本当の専門家、本当にインタビューをお願いするべき人物につながる人脈を普段からちゃんと作っていないから、とりあえずその場にいる人にコメントをお願いしてしまうようです。
心から科学的な思考が染み付いている人は、自分の口から根拠の薄いことを言うのを嫌いますから、自分の専門外のコメントを求められても断ることが多いと思いますが、テレビに登場できるというのも魅力なので、茂木さんなどはついついやってしまうのでしょうね。
いずれにしても、ちょっと尊敬できない人が先輩で、複雑な気持ちでした。