ソニーの広告がおかしい

ソニーはウォークマンを作った1980年頃までは尊敬できる会社でしたが、それ以降は、過去の栄光にすがった非常に困った会社として僕の目に映っています。特にマーケティングについてはブランドというものを勘違いしてしまって、もともとはイノベーティブなもの作りのブランドであったものを、単なる「おしゃれ」ブランドに失墜させてしまっています。

そのソニーがVaio Pという小型軽量のノート型パソコンを発売しました。(性能はNetBook並みなのに、価格は他社のNetBookの2倍の10万円近くという驚きの製品です)

ソニーはこれを「ポケットスタイルPC」と称しています。

sony vaio p.jpg

でもこれ、ポケットに入っていないじゃない?
(おしりはちょっと魅力的ですが)

本当にいいの?ポケットスタイルPCって呼んじゃって?
ウソを言っていない?

一方でAppleのiPodのコマーシャルは一貫して、ウソ偽りない、実際の使用シーンを映像化しています。

以下はiPodがデビューしたときのコマーシャル。
“1000 songs in your pocket”

またAppleのMacbook Airの広告では、実際に封筒に入れる人はいないだろうけれども、ちゃんと入ることを示しています。ソニーはポケットなんかに入らないのに、ポケットスタイルPCと言っていますよね。

アップデート

この広告をちゃかしたブログを見つけました
「VAIO type P」の真似してポケットPCが大流行

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3 thoughts on “ソニーの広告がおかしい”

  1. ソニー・・・私が学生の頃は憧れの会社でしたが、今はそうでもないのかな?既存の日本企業も10年後はどのくらい生き残っているのかな?

    日本の方が海外よりも宣伝広告が豪華で気合入ってますよね。海外の宣伝って現実的だし、飾り気ないし、イギリスでは同じ宣伝を何年もやってたような気がする。

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  2. きゃろらいんさん、コメントありがとうございます。

    >イギリスでは同じ宣伝を何年もやってたような気がする
    あのころはそもそも民放がひとつしかなかったので、仕方がなかったのかなとも思います。

    日本企業が10年後にどうなるかはすごく重たい話で、僕もいろいろ思っていることはあります。いまは非常にまずい状況だということだけは間違いないと思います。

    10年後、ソニーなどの日本の家電メーカーが完全になくなっても、僕は驚きません。もしかしたら歴史的必然かも知れません。

    思えばイギリスも昔は自動車産業は花形だったのに、僕がいた頃、そしてきゃろらいんさんがいた頃はもう破綻していたというか、なんと国有化されていたんですよね(http://ja.wikipedia.org/wiki/ブリティッシュ・レイランド)。そしていまではイギリスに自動車メーカーはなくなりました。主なブランドはドイツのBMWの他、インドのタタ・モーターズ、中国の南京汽車に持っていかれています。かつて七つの海を支配した超大国が、緩やかに没落していく虚脱感を肌で感じました。その無常観が僕にそう思わせているのでしょう。

    一方で、イギリス同様、そんなことがあっても国家全体の経済はいずれ回復できるということも知っているわけで、日本の家電メーカーが破綻しても国としては平気だと思うところもあります。

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