HPがタブレットPCをプリンタにバンドルするという、嘘のような本当の話

Businessweekのこの記事(“HP’s New Tablet Could Be an iPad Spoiler: Hewlett-Packard is bundling a tablet with a $399 printer”)から。

簡単にいうと、HPはプリンタのインクで儲けているので、顧客がそれなりに印刷をしてくれれば、$399のプリンタにタブレットPCをバンドルしてもペイするという話。Samsungなどから出てくる予定のAndroidタブレットは、キャリアとの契約付きでも$400、無い場合は$700を越えそうなので、これは相当の激安になります。ちなみにHPはプリンタ事業での営業利益が17%であるのに対して、PC事業はたったの5%だそうです。

この記事の中で特に面白いのは、調査会社のIDCのRichard Shim氏のコメント;

各社はこのような(タブレット)デバイスの市場機会を把握しようとしている。他のビジネスをカニバライズしないようなメディアタブレットのポジショニングはいったいどうすれば良いのか、その答えを探そうとしている。

対照的なのはAppleのiPadに対するスタンス。

Steve Jobs氏はD8のインタビューでiPadがPCを代替するかという質問をされたとき、PCをトラックに例えて答えました。

PCはトラックみたいになるだろう。今後もずっと残るだろうし、相当に重要であり続けるだろう。しかしX人のうちの1人に利用される感じになるだろう。….次のステップがiPadかどうかは分からない….でも我々はこの方向に進んでいると思う。

つまりAppleがiPadで狙っているのは、一般的なコンシューマにとってのPCの代替です。まさに自社のPCビジネスをカニバライズしても良いと考えているのです。それはiPadを発表した2010/1/28のイベントでもはっきりしていました。プレゼンテーションの中では、iPadで見るインターネットは、PCで見るよりもずっと良いと繰り返していました。

自社のビジネスをカニバライズすることは全くいとわない。むしろ最高の製品を顧客に送り続け、常に製品を進化させようと思えば、自社製品をカニバライズするのは当たり前だとAppleは思っているようです。

IDCのRichard Shim氏が言う通り、他社は既存のPCビジネスがカニバライズされるのが怖いのでしょう。でもこれがまさにAppleとの違いであり、Appleに勝てない理由ではないかと思います。

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