バランスシート不況を論じているRichard Koo氏がインタビューに答えています。
英語ですが内容はかなりわかりやすく、特に欧州の金融危機がどうやって起こってきたかをドイツ人が熱狂したドットコムバブルにさかのぼって解説しているあたりが勉強になります。
日本のアベノミックスに関しては批判的です。異次元の金融緩和は「リンゴが売れないので、陳列棚にもっともっとたくさん並べた」のと同じだとしています。日本は強いトラウマにとらわれていて、お金を借りる気になれない状況にあると診断しています。したがって異次元金融緩和のようにお金の供給を増やすのではなく、お金を借りる側に直接響く方法でインセンティブを高める必要があるとしています。
アベノミックスが唯一成功する道はexhortation「熱心な奨励」を介してであると述べています。アベノミックスの「理論的な道」を介して成功することはあり得ないものの、「インフレになる」ことをひたすら繰り返し(ウソでも)国民が信用してくれるようになれば、もしかしたら成功するかも知れないとしています。