8月5日に、タブレットの出荷台数が落ち込んだという調査が発表されました。データは下記の通り(単位は100万台)。
Appleが新製品をまだ発表していないという大きな理由はあるにせよ、まだまだ始まったばかりのタブレット市場でこのような販売台数減少が見られるのは驚きです。特に1Q13から2Q13にかけての落ち込みはAppleだけではなく、SamsungもAsusもそうなったというのは業界全体のトレンドを示唆しています。
まだまだポストPC時代に突入したと断じるのは時期尚早ではないか?もしかしたらタブレットはPCと入れ替わるほどには売れないのではないかと思わせます。
個人的には私はまだまだPC (というかMacBook AirとiMac)がメインの仕事道具ですし、デスクワークを中心としている人はほとんどがそうだと思います。私にとってタブレットは家に帰ってくつろいでいるときのためのデバイスです。
したがってタブレットは必需品ではなく、娯楽のデバイスです。タブレットとPCははっきりした使い分けがあります。市場の大きさを考えても、仕事のためにPCを使う市場と比べれば、娯楽のためにタブレットを使う市場はどう考えても小さそうです。
私だけでなく、多くの人がタブレットを娯楽中心で使っているというデータはStatCounterのウェブ利用統計から得られます。
上に示しているのはPCとタブレットのウェブ利用統計です。以下のことがわかります。
- Windows 7, Windows XPは週末に利用が落ち込んできます。
- iOS (iPad)は週末に利用が増えています。
- Windows VistaおよびWindows 8は若干週末に利用が増えていますが、iOSほどは顕著ではありません。
週末に利用が増えるというのは家庭で娯楽に使われていることを示唆しています。
以上のように、現時点ではタブレットはPCと入れ替わるように成長しているのではなく、PCとは別の市場を形成しているように思えます。その市場は、家庭の中で娯楽としてインターネットやゲームなどを楽しむ市場だろうと思います。PCの市場の大きさははっきりわかりますが、タブレットが形成しているこの新しい市場の大きさはまだ不明です。ある程度飽和している可能性も否定できません。