コスモバイオの製品(抗体)検索システム、移行の不具合(もっとがんばれコスモバイオ!)

コスモバイオ社のウェブサイトに、製品検索システム移行の不具合について解説がありました。

要点は

  1. 製品検索システムを新しくしました。
  2. そうしたらURLが変わりました。
  3. 古いURLをアクセスするとエラーが出ます。
    CosmoBioSearchError.png
  4. なので、古いURLをお気に入りに入れていた人は、新しいURLと入れ替えてね。

と、こんな感じです。

一般の人は「ふむふむ」と納得して、古いURLを新しいURLに変更するかもしれませんが、僕のようにウェブで仕事をしている人からすれば、「ちょっと待て!」という感じです。

だって、古いURLにアクセスした人を新しいURLに自動的に飛ばせば良いだけでしょう?

ウェブ技術に詳しい人であれば、チョチョイのチョイでできることです。
例えばウェブサーバとしてApache2を使っていれば、以下のコードをconf設定ファイルのどこかに入れておけば良いはずです。このような処理はリダイレクションと呼びます。(設定はLeopardでテスト)


  RewriteEngine On
  RewriteRule cosmo_search_p http://search.cosmobio.co.jp/qs/FormArticle.do?ServerKey=Primary&Usq= [R=301]

これをやってしまえば、古いURLでアクセスしてきたユーザであっても、何も気付かずに、変更があったことすら意識することすらなく、新しい検索システムが使えるのに。

コスモバイオの対応のもっと大きな問題

実は、以下に紹介するように、もっと大きな問題があります。
それはGoogle対策です。

Googleは、比較的アクセスが多いサイトについては、下図のように内部リンクも用意して、利用者の利便性を計っています。

CosmoBioGoogle.png

そして、僕が赤く囲んだ「抗体検索」のリンクは、新検索システムに移行してから2週間後の8月18日時点でも、まだ古いURLを指しているのです。

ちなみに「コスモバイオ 抗体検索」でGoogle検索すると、下図のようになります。
CosmoBioGoogle2.png
これもあまりいい状態ではありませんね。

いずれ時間が経てばGoogleも気がついて修正してくれますが、ちょっとしたことで回避できる問題なので、とてももったいないと思います。

さらに非常に技術的に細かい話になるのですが、コスモバイオ社のエラーメッセージページはHTTP status codeの200 「ちゃんとページが見つかりましたよ」というステータスを返しています。一般にエラーページはHTTP status codeの4xxとか5xxを返すのですが、コスモバイオ社のウェブサイトはそうなっていません。このままではGoogleとしてもエラーが起こっていることに気付くことができないので、Googleがちゃんとしたページを示すまでにはかなり時間がかかってしまう可能性があります。
CosmoBioHTTPStatus.png

ちなみに私自身が担当したバイオメーカーのウェブサイトでは、新規リニューアルする際、可能な限り、上記のようなリダイレクションを行いました。心配したのはまさにGoogleの検索結果であって、Googleから来た人が迷わないようにすることが最大の目的でした。

コスモバイオ社はまぁまぁウェブでがんばっていますが、このことを含め、ウェブ技術にあまり詳しくなさそうな点がいくつか見受けられます。もう少しがんばってくれるといいのですが。

もっともこれはコスモバイオ社に限らず、多くのバイオメーカーに共通の問題です。

ちなみに古いURLはhttp://search.cosmobio.co.jp/cosmo_search_p/search_gate2/search/s97is.dll?Action=FormGen&ServerKey=Primary&Template=p_all_search.hts&Usq=、新しいURLはhttp://search.cosmobio.co.jp/qs/FormArticle.do?ServerKey=Primary&Usq=。コスモバイオ社のウェブサイトは「検索命!!」という作りになっていますので(というか、検索以外の方法では決して見つけられない製品が非常に多いという別の問題があります)、もう少しURL自身をきれいにした方がいいようにも思います。これも先ほど紹介した「チョチョイのチョイ」でやれるのですから。