iPhoneがゲーム機として成功したら、ソニーの立場は?

The New York Timesの“Apple’s Shadow Hangs Over Game Console Makers”と題された記事で、iPhone / iPod Touchなどがゲーム機メーカーの立場を脅かしているとHIROKO TABUCHI氏は報告しています。

記事の内容はともかくとして、ソニーは携帯音楽プレイヤーに続いてゲーム機でもAppleにやられるかも知れない。これは確かに言えると思います。

ウォークマンというブランドを持っていたソニーが、どうしてiPodなどの携帯音楽プレイヤーでいち早く主導権をとれなかったか。その戦略の過ちについては数多くの人が議論しています。例えば音楽制作のビジネスも同一の会社内にあったため、著作権問題が絡むデジタルプレイヤーに積極的になれなかった。あるいは自社開発の音楽フォーマットにこだわったことなどが失敗の原因としてあげられています。

もしゲーム機でもソニーがAppleにやられてしまったらば、今度はどのような原因が指摘されるのでしょうか。携帯電話でもゲーム機でも代表的なブランドを持っていたにもかかわらず、これらを融合した製品開発に遅れをとった理由はどのように説明されるのでしょうか。

とても興味があります。

僕自身の勝手な想像ですが、ソニーは映像や音の高品質化の方向に向かい過ぎてしまったのではないでしょうか。新興国の低価格品との差別化を図るためにひたすらデザイン性と高品質化に傾倒した結果、安易な品質レベルでの技術の融合ができなくなってしまったのではないでしょうか。そんな気がしてなりません。

しつこいんだけど、Twitter Client Usageを分析してみた

もうTwitterで何回かつぶやいているので、しつこいんですけど、140字以内でうまく説明できないので、ブログでももう一回だけ。

Twitstatのデータを元にTwitter Clientの分析をしてみました。データはここ。どういう分析をしたかというと、TwitstatはClientの名前は出ているのですが、どういうタイプのClientかが分からないので、それをグループにして分類しました。

その結果が、下の円グラフ。

Twitter Client Usage.png

それで僕は何に驚いたかというと、ウィンドウズユーザがやたらと少なくて、Macユーザがやたら多いのじゃないかなということです。

  1. Mac専用クライアント(Cocoa APIでつくっているやつ)のシェアがやたら高く、8%もあります。ただしこの中身はTweetieとTwitterifficなので、いずれもiPhone版があるため、Macだけでいうとこの8%よりは少ない数字だとは思います。
  2. Windows専用クライアント(Windows用のAPI、.NETなど)で書かれたクライアントは全くTwitStatのデータに載っていない

ちなみにAdobe Airがすごく多いのですが、これはTweetDeck、twhirl、Seesmicなどで、僕のタイムラインを見ている限り、Macユーザも結構使っています。したがってWindowsユーザは全員Adobe Airアプリを使っていると考えても、Windowsユーザが全然足りないです。

そもそもMacのシェアは世界的に5-10%しかないんですよね。どうなっているのでしょう。

唯一考えられるのは、ぼくがMacと分類しているCocoa APIクライアントが実はほとんどがiPhoneで、iPhoneじゃないCocoa APIクライアントは実は1%ぐらいしかないシナリオ。それでWebとかAdobe Airの合わせて38%あるうちの4%ぐらいがMacというパターン。でもこれも僕のタイムラインを見ている限りでは簡単には信じられないような気がしています。

だれか、うまく説明できる人がいたら教えてください。

アップデート
でもTwitterFon (iPhone専用アプリ)のシェアが1.81%もあるので、あながち僕が考えた「唯一のシナリオ」もあり得るかもしれませんね。そうするとモバイルの人以外は、ほとんどWebかAdobe Airか。でもそんなにtwhirlいいかな…。マックユーザからすると、あのUIはごちゃごちゃしていて好きになれないような気が

Snow LeopardでPHPを使ったときにtimezoneを設定しないといけない

Snow LeopardにアップグレードしてphpMyAdminを使おうとしたら、

It is not safe to rely on the systems timezone settings, please use the date.timezone setting

と怒られた。

Snow LeopardではPHPのバージョンが5.3に上がっていて、このバージョンからはphp.iniにtimezoneを明示しないと警告が出るようです。

そこで/etc/php.ini.defaultをコピー

sudo cp php.ini.default php.ini

そして適当なテキストエディタで編集して

date.timezone = "Asia/Tokyo"

としました。

最後にApacheの再起動を忘れずに。「システム環境設定」の「共有」でWeb共有をon/offすればよし。

一件落着。

バイオの買物.comでは抗体以外の製品はどうするの?

理想の抗体検索システムを追求した新「まとめて抗体検索」サービスを始めましたので、ぜひご利用ください。

またこの記事を含め、ライフサイエンス研究用製品メーカーのウェブサイトのあるべき姿について書いた記事を特集ページにまとめました。あわせてご覧ください。

スポンサーから「バイオの買物.comでは抗体以外の製品はどうするの?」という主旨のお問い合わせをいただきましたので、回答した内容を修正してここに掲載します。バイオの買物.comの今後半年ぐらいの目標が簡単に書いてあります。

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ご質問の件について、お答えいたします。

まず、簡単に結論を申し上げます。
抗体以外の製品についても、バイオの買物.comに掲載する仕組みを現在作成しています。
単なる検索ではなく、各社の製品をカテゴライズしたものを準備しています。
製品の掲載そのものは無償で、御社の製品についてはすでに作業を進めています。
秋頃の公開を目指しています。

次に長くなってしまいますが、詳しい回答をいたします。

実は抗体だけでなく、なるべく多くの製品を掲載することがバイオの買物.comの当初からの目標です。いまのところ抗体検索をメインにしているのは、1)データが比較的規格化されている、2)メーカーからデータを比較的入手しやすい、3)ニーズが既に顕在化している、といった理由によります。

他の製品ではまずデータが規格化されていません。抗体であれば、抗原、交差性や宿主、標識物などのデータによって、抗体の性質を十分に説明することができます。一方でPCR酵素などはどういうデータがあれば良いかが明確でありません。カタログを見てもデータが記載されていなかったり、メーカー内でもデータがそろっていなかったりという状況です。

そこでバイオ百科さんなどは、抗体以外の製品については単純なテキスト検索だけを提供しています。しかし、研究者からすればこれだけではほとんど使い物にならないと私は考えています。研究者がすでに製品名や品番を知っていれば目的の製品を見つけることはできますが、そうでない場合はうまくいきません。

例えばMillipore社のMILLIPLEXの製品を検索する場合、BD社などの類似製品は”FACS Array”と呼ばれていますので、BD社のことしか知らない研究者は例えば”Bead Array”という検索語を使うことになると思います。またOEM元の”Luminex”で検索されてしまうと、コスモバイオ社とフナコシ社の製品しか検索されません。バイオ百科さんの仕組みですと、これではMillipore社のMILLIPLEX製品は引っかかってきません。

つまり単なる検索ですと、使ったことの無いメーカーの新しい商品を研究者に紹介するのはほとんどできないというのが私の考えです。

バイオの買物.comでは、この問題を解決するために http://www.castle104.com/categories/15 のような製品比較表を試験的に運用しています。しかし、これはデータ作成の労力が大きいので、一部の製品に限定せざるを得ませんでした。

秋から予定している新しいサービスは、 http://www.biocompare.com/ のように製品をカテゴライズしたものになります。これなら、ブランド名などに関係なく、製品の特性によって絞り込むことができますので、研究者はまだ使ったことの無いブランドを見つけることができます。ただしBioCompareのカテゴリー分けもいろいろと問題があり、決して使いやすくはありません。そこで、試験的に運用している比較表とBioCompareのカテゴリーをハイブリッドしたようなアプローチを考えています。最終的には 価格.com http://kakaku.com/pc/mac-desktop-pc/se_102/ のような形を目指しています。

なおどのメーカーの製品を掲載するかですが、これについて研究者の利便性を考え、バイオ百科さんやBioCompareさんのように「スポンサーの製品のみ掲載」というアプロートは採らない予定です。逆に価格.comのように、主要メーカーの製品は自社でデータを作成して掲載していくというアプローチを考えています。実は大手メーカー10社強の全製品のデータも取得済みで、現在カテゴリー分けを行っているところです。

カテゴリー分けした製品のページについては、「抗体検索」とは別のアプローチでスポンサーを募集しようと考えています。いまは「キャンペーン」ページと良く似たやり方を検討しているところです。

以上、長くなってしまいましたが、回答をさせていただきました。

新しいサービスが動き出したときにはまたご報告いたしますので、よろしくお願いいたします。

加々美直史