昨日のポスト「Windows Phoneについて思うこと」の中で、Windows Phoneが成功するための1つの戦略、low-end disruption戦略について解説しました。そしてlow-end disruptionが成功するかどうかはまず最初にはMoto Gが売れないこと、さらにその次にSamsungが有力な対抗馬(同価格帯で同等以上の性能)を出せないことにかかっていると述べました。
まずはMoto Gについてですが、GoogleはNexusやMotorolaの販売台数に一切公開してきていませんので、今後も公式なコメントが出るとは期待しにくいです。あくまでも推測として現状を考えてみます。
状況証拠としては以下のことがあります;
- Moto Gは途上国やヨーロッパを狙って開発されました。そして当初はブラジル、メキシコ、チリ、アルゼンチン、イギリス、ドイツ、フランスとカナダで発売し(2013年11月中旬)、段階的に米国を含めた30ヶ国に広げていくというローンチ戦略が予定されていました。
- しかし2013年11月26日に速くもその計画が変更されました。すぐに米国で発売が発表され、開始されました。
- Moto Gの在庫切れの情報はウェブには報告されておらず、流通チャンネルには十分な在庫があるようです。
シナリオとしては以下の可能性が考えられます;
ポジティブシナリオ
- 11月中旬の発表で思った以上に米国の反響が良かったので、米国での販売を前倒しした可能性。
- あるいは米国限定で発売している兄貴分のMoto Xがあまりにも散々な売り上げなので、急遽Moto Gの米国での販売を先送りした可能性。
- いずれにしてもMoto Gの在庫は潤沢に用意していたので、急激な変更に対抗できた可能性。
ネガティブシナリオ
- 途上国を中心に販売を準備したものの、顧客または流通チャンネルの反応が鈍く、急遽在庫が過剰になってしまった可能性。
- 実際に発売しても思ったほどは売れなくて、在庫が過剰になっている可能性。
推測
どっちにシナリオが正しいかはわかりません。しかし間違いがないのは在庫が十分にあることです。それも流通チャンネルの在庫ではなく(こっちの在庫は簡単に米国に回せない)、モトローラの倉庫の在庫です。
スマートフォンの世界で人気の機種が、発売当初からこのように在庫が潤沢というのは珍しいように思います。
One thought on “Moto Gがどれぐらい売れているかを推測してみる”