StatCounterのデータを分析したところ、平日はFirefoxが多く使われる傾向に有り、週末はChromeが多く使われることがわかりました。
このことから職場ではFirefoxが多く使われ、プライベートではChromeが多く使われると想像されます。その原因については後ほど推測してみますが、とりあえずはデータを紹介します。
データ
米国のデータです。それほど大きなスパイクではありませんが、Chromeは週末に多く使われているのがわかります。それに対してFirefoxはスパイクが全く見られず、職場でもプライベートでも使われていることがわかります。参考までにInternet Explorerは週末に下にスパイクしており、週末には比較的使われていないことがわかります。
日本のデータです。日本の場合はどのブラウザでも大きなスパイクがありません。
ドイツのデータです。ドイツは米国と比較するとChromeの使用率が低く、Firefoxの使用率が高いという大きな差がありますが、やはりChromeは若干週末の使用が多く、Firefoxは若干平日の使用が多いというデータになっています。
ブラジルのデータです。ここはInternet Explorerが週末に利用が増えていて、Firefoxは平日に利用が増えています。またChromeは余りはっきりしません。
このように弱いながらもFirefoxが平日に多く使われ、Chromeが週末に多く使われるという傾向が出ています。
FirefoxとChromeの傾向はどのように推移してきたか
まずはブラジルを見てみます。2010-2011年のデータです。それまでどちらかというと週末での利用が多かったFirefoxが(上方にスパイク)、徐々に平日での利用が多くなるように(下にスパイク)なったことがわかります。おそらくはChromeの対等によりプライベートの利用はFirefoxからChromeに変わったものの、職場にはChromeはそれほど入り込めなかったことが推察されます。
次はブラジルの2012-2013年のデータです。2013年の春頃になって、ようやくChromeが職場に入り込んでいく様子が見えてきます(スパイクが小さくなった)。
米国の2010-2011年のデータを見ると、それまでプライベートでの利用が多かったFirefox(上方にスパイク)が2011年の中旬に平坦になっていくことがわかります。ブラジルと同じようにプライベートの利用をChromeに奪われた一方、職場での利用は残ったことが推測されます。
ドイツの2012-2013年のデータも同じような傾向が見られます。
考察
上記の結果から以下のことが言えるのではないかと思っています。
- 新しい製品が浸透するのは、職場よりも圧倒的にプライベートでの利用が早いです。ブラジルにおいてはChromeが職場に浸透してきましたが、他の国(米国、ドイツ)でChromeが浸透していくかは未知数です。
- 職場ではInternet Explorerが強みを発揮していますが、standards compliantなブラウザが必要なときは歴史的にFirefoxが使われてきたと思われます。いったん確立されたこのFirefoxの立場は、容易にはChromeに変わらないのでしょう。