4Qアンケート結果のアップデート

4Qのアンケート始めてからまだ2日しか経っていませんが、最初の中間報告をします。

回答数そのものは報告しませんが、アンケートが表示された訪問者のうち2%の訪問者がアンケートに答えてくれました。ありがとうございました。
英語のアンケートであることを加味すると、決して低い回答率ではないと思います。回答してくれた訪問客の方にには心より感謝いたします。

ニュースのチェックを目的とした訪問者は目的を果たし、その一方で製品の比較を目的に訪問してくれたお客様は目的が果たせなかったそうです。

もう少しアンケートを継続しようと思います。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

技術者向けソーシャル・ノウハウサイト okyuu.com 開設

カカクコムがIT技術者向けのソーシャルサイト okyuu.com のβ版を開始ししたと発表しました。@ITの記事に紹介されていました。

ちょっと見ましたが、まだまだコンテンツが少なく、何とも言えない感じでした。

僕が反応したのは、カカクコムの安田さんのコメント

カカクコムの取締役COO 安田幹広氏は「ITについてのノウハウはネット上にたくさんあるが、Googleなどの一般検索エンジンではノイズが多く、効率的ではない」と指摘し、「専門のエンジンの方がずばりと情報を探せる」とokyuu.comの狙いを説明する。

英語を読むことに抵抗が無くて、ある程度どこで情報を探すべきかがわかっていれば、現状のGoogleでも特に不便は無いので、僕自身は必ずしも安田さんの意見には賛同しません。でもいいポイントをついていると思います。

実際、Googleもこの問題に対して対策を打っているように僕には思えます。それは対象検索サイトを絞り込んだカスタム検索サービスです。バイオの買物.comでの「メーカー限定Google検索」はこれを利用しています。検索対象ウェブサイトを限定することによって、ノイズが減らしています。後は対象検索サイトを登録する仕組みがもう少し工夫できれば、同じ興味を共有するコミュニティーが、S/N比の高いカスタム検索サイトが作れると思います。

okyuu.comのアイデアはバイオではまだ時期尚早だと思いますので、バイオの買物.comでは当面は考えません。でも、たくさんの頭のいい人がいろんなことを考えているので、また何か面白いものがありそうですね。

バイオメーカー限定Google検索をチャリティーにする準備完了

準備が完了しました。

現時点ではまだ「バイオメーカー限定Googleサービス」の収益は無いのですが、これからの収益は全額チャリティーに行くようになります。

これをやりながら久々に興奮しました。自分のやっていることが、もしかしたら多くの人の役に立つかもしれない。そう思うと、僕は鳥肌が立つのです。その感覚を久々に味わいました。

ぜひともご協力をお願いします。皆さんの力なくしては、結局なにも起こりませんので。

一緒に明るい21世紀を作っていきましょう!

バイオメーカー限定Google検索の収益は100%チャリティーに出します

公共の利益を大切にする会社。これは僕の夢でした。

たいしたことは無いかもしれないけど、Castle104は今日、その第一歩を踏み出します。

「バイオメーカー限定Google検索」で得た収益はすべてチャリティーにまわすことを、私はここに宣言します。
(バイオの買物.comの他の部分の収益をどうするかは、皆さんの意見次第で考えます。)

アフリカに寄付するか、ミャンマーに寄付するか、四川に寄付するか。どこにどう寄付するかはまだ決めていませんが、100%寄付します。透明性を高めるために、どれだけの収益を得たかの細かい報告もします。

意見や感想は、このブログにコメントするか、バイオの買物.comのフォーラムに書き込むかしてください。

今日、いまからその仕組みを作りますので、来週からスタートです。

みんなで何か、世界を良くすることをやっていきましょうよ!

研究者向けの受託ビジネスの難しさ

研究者向けの受託ビジネスは難しいです。始めるのは簡単ですが、儲けるのは難しいです。

合成オリゴ業界の話題はしょっちゅう2chをにぎわしています。僕自身も以前にDNAアレイとかcDNAライブラリーの受託ビジネスを担当していましたので、その厳しさはよくわかります。

なんでそうなのか、ちょっと古典ですが、著名なMicheal E. Porterの5 Forces分析をするとすごくわかりやすいので紹介します。

5 Forcesでは以下の各項目がどうなっているかを市場ごとに見ていきます。

  • 新規参入業者の脅威
    • スケールメリット
    • 製品の差別化
    • 必要な投資資本
    • 製品切り替えのコスト
    • 販売チャンネルへのアクセス
    • ノウハウ、早いもの勝ち的要素など
    • 国家政策
  • 企業間の競争のし烈さ
    • 競合はドングリの背比べか
    • 市場成長は鈍っているか
    • 固定費が高いか
    • 差別化が無く、切り替えコストが低いか
    • 戦略的に重要な市場か
    • 撤退障壁が大きいか
  • 代替品の脅威
  • 買い手の交渉力
  • 供給企業の交渉力

その他、細かく書いていくと大変なのでここのあたりでとどめます。

でもこれだけ書けば、どうして研究受託ビジネスが大変かがわかりますよね。合成オリゴ業界について書きますが、多くの部分は他の受託でも同じです。

  • 超少量多品種なので、スケールメリットが出にくい。仮にスケールメリットを出すとしても、それはすべて購入している機械や試薬の性能に依存するので、結局は供給企業の交渉力を強めているだけ。供給企業はかなり寡占なので、1受託メーカーに大量に安く卸すよりも、複数メーカーに少量ずつ高く卸した方がいいので、ボリュームディスカウントはそんなに効かない。ここら辺はClayton Christensenの「イノベーションのジレンマ」の方が細かく分析しています。
  • 製品の差別化はできていない。また市場成長は鈍ってきている。
  • 国のベンチャー支援もあり、資本を調達することが簡単。
  • 日本の代理店制度のおかげで、販売チャンネルは比較的簡単に確保できる。代理店が在庫をする必要がないこともあり、代理店としてはリスクがない。
  • 撤退障壁は大きい。研究受託しかやっていないベンチャーが多いので、撤退するということは会社が無くなることを意味する。最後までついつい戦ってしまう。

ということで、5 Forces分析をすれば、参入するべき市場ではないと言えると思います。割と当たり前に。

もっとも5 Forcesは絶対的ではありませんので、これを超えたイノベーションができればうまくやれるのですが、ただ単に普通にビジネスをやっていたのでは泥沼にはまる運命にあるのはわかってもらえるかと思います。

非常に教科書的なことなので、MBAでこの泥沼にはまっている人がいたら、その人はなんちゃってMBAかもしれませんね。

マイクロソフト、製品比較するとお金をくれる

マイクロソフト会長のBill Gatesが2008年5月21日に、将来の検索ポータルでは単にユーザインタフェースとか結果の妥当性ではなく、製品を購入した顧客に対してはリベートを与えるだろうと話したと報じられています。

ここまでやるか??!!

いくらGoogleに圧倒的な差を付けられていようとも、いくらYahooの買収に失敗したといっても、「これはありか??」という感があります。

でも実際のものを見ると、結構いいアイデアです。Bill Gatesが単に誇大妄想をしゃべってしまっただけか?

サービスを実際に見てみると、どうもマイクロソフトが製品比較サイトの運営に乗り出したようです。広告主にとっての広告費は実質無料の(ちなみに価格.comもパソコン関係は無料)。
マイコミジャーナルには結構詳細に書かれています。

まだニュースが入ってきたばかりなので、僕自身もどう考えたらいいか頭の整理ができていません。ただ、製品比較サイトに大きく脚光を浴びせる結果になれば、バイオの買物.comとしてもとてもうれしいし、消費者一般にとっても非常にプラスになるのではないかなと思います。

ポータルサイトについての勉強

最近いろいろなアイデアが出てきて、バイオの買物.com にいろいろな機能を付けています。例えばGoogleの検索を利用した、メーカーウェブサイト限定の検索サービス「バイオメーカー限定Google検索」とか、「バイオメーカーのニュース」、「バイオメーカーのRSS」。当初のバイオの買物.comでは、価格.comを意識した製品比較しか機能を用意していなかったので、かなりやっていることが分散してきた印象です。

ただ、裏では全部つながっていて、バイオメーカーのニュースを製品比較に反映させるために作っておいた内部ツールを単に公開しているだけなのです。そしてすべては100万以上のバイオの製品を、なんとか効率よく管理したいという思いから来ています。

ところでこのように提供しているサービスが分散してくると、「ポータルサイト」という言葉を意識します。果たしてポータルサイトとは何か、そしてどのようなポータルサイトが成功しているかを勉強しておくことが必要になってきます。

例えばIT用語辞典「e-Words」によるとポータルサイトというのは

検索エンジンやリンク集を核として、ニュースや株価などの情報提供サービス、ブラウザから利用できるWebメールサービス、電子掲示板、チャットなど、ユーザがインターネットで必要とする機能をすべて無料で提供して利用者数を増やし、広告や電子商取引仲介サービスなどで収入を得るサイトのことをいう。

ということだそうです。

Wikipediaだと

ポータルサイトは、検索エンジン、ウェブディレクトリ、ニュース、オンライン辞書、オークションなどのサービスを提供し、利用者の便宜を図っている。
ポータルサイトのビジネスモデルは、サイトの集客力を生かして広告や有料コンテンツで収入を得ることである。1996年以降のインターネットブームに乗じて、多くのポータルサイトが乱立したが、徐々に統廃合が進んでいる。

はてなダイアリーだと

主に検索エンジンやリンク集などを中心として、様々なサービスを提供することにより、利用者の増加を図っている。

面白いと思ったのは、Wikipediaでも「元々ポータルとは、港(port)から派生した言葉で、門や入口を表し、特に豪華な堂々とした門に使われた言葉である。」としていますが、上記で定義されているポータルサイトはいずれも単なる「港」の役割を超えて、独自のコンテンツの充実に非常に精力的に取り組んでいるということです。

逆に、単なる「港」では価値がなくて、それ以上の独自性がないと生き残れないという状況が垣間みられます。

それはまるで中部国際空港が他の空港との差別化を図って、「レンガ通り」や「ちょうちん横丁」、さらには展望風呂「宮の湯」などを用意してテーマパーク化しているかのようでもあります。

あぁ、ポータルも大変なんだなぁという印象です。単に港だとか玄関口とかでは駄目で、いろいろ独自の工夫を凝らさないといけないんだということを痛感します。

バイオの買物.comは確かにコンテンツを増やしましたが、単に寄せ集めでは駄目だなと。ましてや、単に他のサイトへの玄関口であっては駄目だなと。それぞれのコンテンツが単独であっても通用するレベルとなるように、それぞれを成長させなければならない。これを勉強しました。

コンテンツ ディレイ シンドローム (どうしてコンテンツが軽視されるのか)

ウェブプロジェクトのマネージメントをやっているPepi Ronaldsが面白いブログ記事を書いていました。

The Cure for Content-Delay Syndrome

ウェブプロジェクトを10年間マネージメントした経験から

  • 一番最後に検討されるのがコンテンツ
  • 一番最後の仕上がるのもコンテンツ
  • プロジェクトが遅れる原因はコンテンツの遅れ

と述べています。
ユーザシナリオとかサイトマップとかデザイン、データベース設計、仕様決定に何ヶ月を掛けることはあるけど、コンテンツの作成はプロジェクトでは「その他」扱いされているとしています。

解決策として編集者をウェブプロジェクトに早くから参加させるべきだとしています。

編集者が最初からいれば、文書を書き始める前から書式や文体の統一を保証できるし、他の業務に追われてしまっているプロダクトマネージャー(メーカーで製品のウリを考えたり、価格を決めたり、サポート体制を準備したりする人)が大急ぎで書いた文章も、ちゃんと仕上げてくれます。

最近流行のSEOも、ちゃんとした編集者がいれば、不自然にならない感じで適切なキーワードを配置できますので、後から高いお金を払ってコンサルタントを雇う必要がありません。

また専門的な業界の文章の場合、ゼロから文章を書ける人はその分野の専門家なので、必ずしもきれいな文章が書ける人ではありません。なおさら編集者が重要になる訳です。

さて、僕の感想です

まさにその通り!

僕が所属したメーカーでは、いずれも編集者という人はいませんでした。

そのため、文体はバラバラになるし、誤字脱字は残ってしまうし、超直訳調のわかりにくい日本語もそのままになってしまうし、完璧な間違いだってそのまま放置されてしまいことがありました。コンテンツが遅れてしまうということは特にありませんでしたが、その一方で、編集者がちゃんと見てくれれば公開できるのにという情報はありました。

別にこれは日本に限ったことではなく、特にウェブサイトに関しては本社のものも結構悲惨なことがあります。ただ、日本の場合はさらにリソースが少ないので、印刷物までもおかしくなっているという状況です。

でもそれをなんとかしようにも、文章を書くための訓練をちゃんと受けた人はいないので、全体を仕切れるだけの信頼を受けている人はいませんでした。仮にいたとしても、その人は他の業務がたくさんあるだろうから、なかなか時間がかけられない。

僕が思うには、研究用試薬機器においては、製品そのものの性能と同じぐらいに技術情報は大切です。製品は必ずしも簡単に使いこなせないので、それをしっかりサポートするための資料は不可欠です。また簡便な製品が時間節約に役立つのと同じように、いい技術資料があればそれだけで研究者は時間が節約できます。

特に日本の支社はよく考えるべきです。並行輸入業者とメーカーの支社というのはいったい何が違うのか。自分たちのサポートや技術資料が弱かったら、日本に支社がある必要はあるのか?

僕が思い描く未来では、各メーカーの日本支社は、技術資料の作成とテクニカルサポート、さらに顧客の声を吸い上げて本社に伝えることにリソースの大部分を使うべきです。技術資料がきっちり書けていて、間違いがなく、読みやすいことを保証するために、当然のこととして編集者が必要になります。

紹介したブログの内容とはちょっと違うまとめ方になりましたが、各メーカーの日本支社は、自分たちが作り出すべきコンテンツを、もっともっと大事にしなければいけないと思います。

ウェブサイトの顧客満足度を知るためのツール

ウェブサイトに来てくれたお客様が、そのウェブサイトにどれだ満足したか。
これを無料で、しかも簡単に調べるためのツールがあります。

4Q

お客様に4つの簡単に質問に答えてもらって、その結果を分析する無料のツールです。
なんだかとっても良さそう。(紹介が英語のビデオですが、割とわかりやすい英語です)

僕は早速 バイオの買物.com に導入します。

うまくいくようであれば、各バイオメーカーにもぜひ導入してもらいたいので、経緯報告はこのブログで紹介します。楽しみにしていてください。

「広告は北風、PRは太陽」NB onlineの記事

NBonlineに「広告は北風、PRは太陽」という記事がありました。

すぐにピンとくる記事ではありませんが(それとも僕の日本語力の問題かもしれませんが)、こう言いたいのだと思います;

  • 広告は物量作戦で多くの人にメッセージを伝える手法。信憑性が薄い。
  • PR (Public Relations)は消費者と関係性を作り、消費者や周囲の人が製品を中心にコミュニケーションする環境を作り出すこと。(「広報」という言葉はマスコミに情報を流すというニュアンスがありますが、それが主ではない。)

研究者の皆さんはバイオのメーカーとPR的な関係が築けていますか?
メーカーの皆さんは研究者の方とPR的な関係を築けていますか?

そして何があれば、このPR的な関係がよりうまく築けますか?

私はこのPR的な関係を作り出す場として、バイオの買物.comが何らかの役割を果たせたらと願っています。